かきたくないと思うのに出ちゃうのが手汗

私は、生まれつき汗をかきやすい体質でした。いわゆる多汗症持ちです。
頭だけではなく、脇や背中、おしり、時には太股など足先まで全身汗びっしょりになることも珍しくありませんでした。その中でも、特に手汗には困らされることが多かったです。
では、どうして手汗が一番困ったのかといいますと、手は人や物に触れる可能性が最も高い部位だからです。

 

私の場合は、二点困った事例があります。一つは恋人とデート中に手を繋ぐ際、もう一つは仕事や勉強でメモやノートをとる際に、特に手汗をかいてしまうことです。
一つ目の困った事例ですが、久しぶりに会えた恋人というのは思っているより自分を高揚させたり、興奮させたり、時には緊張させてしまうものです。恋人に手繋ぎを求められたら可愛らしく応えたいと考えるのではないでしょうか。しかしその思いとは裏腹に緊張感や興奮から手汗が滲んでしまうのです。また皮肉なことに、手汗は意識すればするほど止まらなくなってしまいます。私の場合、手から汗が滴ることも少なくなかったため、よく恋人には手を繋ぐ前にパタパタと扇いで乾かされてしまいます。
そもそも人にはパーソナルスペースというものが備わっており、自分の身体の一定の間隔に、他人が踏み込むことを不快に感じる傾向があります。そのパーソナルスペースに最も侵入しやすい身体の部位が手であると考えられます。初対面の人と挨拶をする際、まず挨拶がてらに握手する場面は現実にも多く見受けられます。また、スポーツなどでチームメイトが良いプレーをした際は、ハイタッチをすることもあります。
このように手という部位は、恋人といった親密な関係だけでなく、まだそれほど親しくない他人とのコミュニケーションツールにも使われやすい部位なのです。つまり自分の手が汗でべとべとだった際、多くの人に不快な思いをさせてしまう危険性が最も高いと言えます。
そして二つ目の困った事例ですが、物に触れる際も例外ではないということです。
例えば、絶対受かりたいがために頑張る受験勉強中や、新卒入社して先輩から仕事を教わって急いでメモをとっている際、私はいつもノートとメモがふやけて困りました。これも「目の前のことに必死である」という緊張感が強いために起こりました。また、他にも、スマートフォンが手汗で濡れてしまう、パソコンのキーボードに雫がついている、受け取った書類が気づいたら汗でふにゃふにゃになっているなんてこともありました。これは私の多汗症の体質も問題だったのだと思います。

 

もちろん汗というのは清潔なものではなく、物に付着した際も汚れになってしまいますし、単純に「水」として捉えても、特に紙製品や電化製品などには悪影響を及ぼす可能性があります。
こういった私の体験からみても、自分の思いとは裏腹にかいてしまう「手汗」に困らされることはわかると思います。